













日々の思い出の記録
10月23日(月) 14時半頃、フェリー乗り場に到着。
果たして無事函館に帰還することはできるのか。
受付にて係員の方から、天候次第で18時出航の便を出せるか判断するので、16時まで待ってくださいとのこと。
出航できることを祈って、近くにあるスタバで時間をつぶすことに。
スタバに入るのは久しぶり、店内にはWi-FiもあるのでノートPCで作業もできるから便利だと実感。
14年くらい前とかだと無線LANカードを持っていないとネットができないのが今じゃPC本体だけでネットにつながる、時代は変わるなぁ・・・。
そして、そろそろ時間なのでフェリー乗り場へ、果たして今日は帰りの便があるのか?
フェリーが!フェリーが停まっている!!
これで帰ることが出来るぞ!
とはいえ、天候で海がまだ荒れているだけあって、波で揺れている。
不安ではあったが、係員からは18時に出航できるとの声が。
やった、帰れる・・・帰れるぞ!!
やっぱり願ってみるものだと思ったこの頃。
あとは、出航まで待つばかり!
そして時計の時刻は18時に近づきフェリーに乗船する時間に。
20日の午前4時の雨に幕が上がり、23日の18時の雨に幕を閉じる。
「雨に始まり、雨に終わる。」そんなオチがあったけれど、とても密度の濃い3日間を味わった旅でした。
けど、次に旅へ出るときは天気が良い日に行こうと思った。
そして、まだ見たことがない景色を見る為に。
この記事を書いているのは、旅から帰ってきて3日と3時間後になります。
もう3日経ったのか・・・この旅も3日間、あっという間に過ぎたけど1日1日がすごく長く感じて密度の濃い旅だと改めて実感。
と、前置きが長くなりましたので本題を書きます。
23日6時半に起床、
その日もアラームが鳴りだして30分後の起床だけど、大丈夫。
普段起きている時間よりは断然早い。
外は雨だった。
正確に言うと、寝る前の深夜1時には既に降っていたような気がする。
朝食の時間まで30分もある。
とりあえず歯磨きやら着替えをすませて、玄関から雨空の下の木の緑を眺めていた。
木を眺めていること10分余り、朝食の時間が近くなったので居間でご馳走に。
朝食は何がでるんだろう?
朝といえば味噌汁、味噌汁でるかな?
朝食も美味しく、野菜が豊富で見た目も上品。
そして何よりも味噌汁の味が朝で寝ぼけている頭をスッキリさせてくれる。
あと、煮物を食べると実家に帰省したときもそうで、秋田といえば煮物と縁が深いのではないか?
と思っていたりした。
朝食後、女将さんと会話して出発の準備をする。
1泊なだけに時間が経つのはあっという間、けれど思い返すと長く感じる。
また旅に出たとき泊まってみたくなった。
その時はもちろん、天気が晴れてるとき!
ただ、ひとつだけ気にしていたことがあった。
“台風、ヤバイかも・・・。”
実は今回の旅は台風が日本に向かっているときで、昨日の22日の時点で青森フェリーターミナルからの海を直通することをニュースで知った。
しかも、過去最大級らしく海外ではスーパータイフーンと騒がれていた。
まさか、ここまで大きい台風だったとは、、、。
そして、私たちは今日函館に無事帰ることが出来るのだろうか、、、。
十三夜での余韻と台風の不安を胸に、私たちは女将さんに別れの挨拶を言い帰路へ、、、ではなく、
「つゆ焼きそば」を求め、次の目的地である青森県黒石市の妙光に向かった。
女将さん、ありがとうございます!
晴れた日に、また泊まりに行こうと思います!、
台風のことなら大丈夫、
天気には逆らえず、来るときは来るもの。
それに、、、
急いで車で移動しても2時間弱、
フェリーの乗船時間で4時間の函館に着くまで計6時間は最短でもかかる。
台風は台風で6時間後には青森フェリーターミナル付近にクリーンヒットする。
てことは、青森で通り過ぎるのを待つばかり。
それが一番安全。
そして、しょうがない。
そう、奴はスーパータイフーンだから。
朝の6時前にiPhoneのアラームで起床、どうやら5時半にセットしたアラームが鳴りだしてから10分以上経ってようやく起きたらしい。
早起きは苦手な分、起き始めた今も寝ぼけている。
ひとまずは、早起きした目的の朝風呂もとい朝温泉に行こうと大浴場へ向かった。
露天風呂から見る景色は曇っていて、山には霧がかかっていた。
じきに雨が降るかもしれない。
けど、そんな景色を見る温泉もたまには良いかも知れない。
そうしているうちに眠気が覚め、大浴場を出た。
宿泊部屋でいろいろ準備をして、朝食を食べに会場へ。
朝に飲む味噌汁は最高。
具のなめこも美味く、野菜の和え物や鮭の切り身などのおかずも美味い。
寝ぼけている頭がさらにスッキリして、朝食を食べることはとても重要だと改めて実感しました。
そして外は雨、台風も近づいてきているから天気も良くない。
旅の先輩であるKさんと、今日の行き先はどこに帰るか相談して、まずは寒風山を目指すことに。
清風荘を発ち、寒風山へ向かうことにした。
途中、変わった標識が現れた。
標識には「道の駅 大館能代空港」と書かれている。
空港なのに道の駅?
それとも空港の中に道の駅がある?
気になるので、寄ってみることに。
空港近くの標識らしきものにも「道の駅」と書かれている。
とりあえず、中に入ってみる。
2Fはお土産売り場があった。
これが道の駅?いや待てよ、その理屈だと大半の空港が道の駅になる。
他にあるはず。
そして、それらしき場所が1Fにあった。
もしかすると、これが道の駅?
だとすると下に並んでいるカボチャやサツマイモは特産品なのだろうか?
謎は深まるばかり・・・。
ただ、十分に暇つぶしができたので、空港を出ることにした。
延々と続く長い道のり、曇っているので寒風山はまだ見えていない。
そして進むこと、やっと山頂の展望台に到着。
寒風山は小学生の時以来、実は小学三年まで男鹿半島に住んでいて遠足やピクニックで行っていた。
そんな時期が私にもありました。
山頂からの景色は、霧がかかっていて見えにくかった。
まずは、展望台のレストランで昼ご飯をとることにした。
ハタハタ、しょっつる、比内鶏、メニューを見ると「これぞ、秋田」といった食べ物を扱った料理が並んでいる。
何を食べるか、悩んだ末「ハタハタ蒲焼き丼」を選んだ。
ハタハタを食べるのは、二十年ぶり。
食べてみると、魚肉が口の中できれいに広がりあっさりとした味が口の中にひろがる。
子供のころ秋田に住んでいて、食卓に並んでいたハタハタの味を思い出し、懐かしさを感じた。
一緒に丼に入っている温泉卵もハタハタの味をマイルドに際立たせ、最高に美味い!
そして、霧が晴れ、景色が見えるように、
運がいい。
食事を済ませて、山頂からの景色を見ることにした。
晴れているときが最高だけど、曇りの寒空に見る景色も哀愁が漂い悪くない。
あと寒空だけに、とても風が寒い。
まさに「寒風山」だった。
秋の曇りに見る寒風山の景色もいいけど、次来るときは晴れているときに行きたい。
そう思いながら、寒風山を後にして、子供のころの思い出にもまた浸ろうと思いました。
寒風山からの帰路、大潟富士に寄り道。
日本一低い山だけに、確かに低い。
まるで、丘のようだ。
よく見ると標高0メートル、てことは今いる所は海抜がマイナスなんだろうか?
大潟富士の近くに真っ赤な花が、たくさん咲いていた。
サルビアという花だ、赤色が薄暗い空に目立つ。
遠くの枯れ木が立ち並んでいる道に向かってサルビアの花が伸びている。
上下が赤と緑に分かれた装束を身に着けた人たちが行列をつくり、枯れ木の道を渡っているようにも見えた。
八峰町の民宿「十三夜」に行く為に、南へ移動する、
Kさんの話によると、八峰町の集落にある民宿とのこと、
民宿に泊まるのは初めてなので旅館とどこが違うのか楽しみになる。
途中、竜が巻き付いている変わった柱を発見、
今いる場所は、八竜町だそうだ。
どおりでドラゴンなわけだ、八竜ってことは、あと7か所に同じようなドラゴンがあるのか気になりました。
民宿が近くなってきた頃、大きな風車の横を通り過ぎる。
遠くから見て、大きいと思ったが近くを通り過ぎるとこれまた迫力がある!
仮に、これをドン・キホーテが見たら巨人と思い込み挑みかかるんだろうか?
これは、童話に出てきた風車と違って、風力発電の風車だけど。
そして、民宿「十三夜」に到着。
純和風で立派の作りをしていて、居心地が良さそうな雰囲気を感じた。
入り口のすぐ横に立札が置かれている。
これはもしかして俳句?!試しに読んでみると、
とまるきで(五文字)
ひとりきませり(七文字)
じゅうさんや(五文字、俳句では小さい「ゅ」は前の字と合わせて一文字扱い)
やっぱり「五・七・五」、俳句だった。
左下に書かれている名前の人が泊まったときのお礼に書いたのだろうか?
いざ中に入ると、女将さんに歓迎されました。
話好きな人で、すごく気前の良い人でした。
挨拶と雑談をして、お部屋を案内してもらいました。
囲炉裏端や薪ストーブといった普段の生活ではお目にかかることができない物があり、天井が高い、和風だけでなくレトロな空間がそこにあって部屋によっては襖など、どこか懐かしさを感じるものもあった。
女将さんに案内してもらった部屋の中で、今日撮影した写真の編集を終えて夕飯に、
Kさんから聞いた話で、「ここのご飯はすごく美味い。」ってことを聞いたので、すごく楽しみ。
どんな料理が出るんだろう?
とワクワクしながら、囲炉裏端を囲んだ食卓に座る。
独り暮らしにとって、座布団に座って食べる晩御飯は実家に帰ったとき以来!
果たして何がでる?
美味しい料理を食べ、お酒を飲み、そして腹を割って語り合う。
これって人生の中ですごく貴重な宝物で、醍醐味なんだと思う。
と改めて実感した。
「女将さん、有難うございます!」
旅の2日目はそんな感じで幕を下ろした。